ボトックスとは、ボツリヌス菌という細菌が作り出すA型ボツリヌスから抽出した毒素です。この毒素は、筋肉の麻痺を引き起こします。
しかし、この毒素をごく少量だけ痙攣している筋肉に注射した場合、その筋肉は弛緩して痙攣が治まることがわかっています。
このボツリヌス菌の毒素は、医薬品として利用されるようになりました。
ボトックスは、以前より眼瞼痙攣、片側顔面痙攣などの治療に用いられています。
欧米では、美容外科・美容皮膚科で、しわの治療薬として10年以上の歴史があります。またカナダなど5ヵ国で承認されており、安全性は確立されています。
1回の注射で効果は1~2週間で現れ、およそ3~6ヵ月維持します。効果が薄らいできたら再度注射します。
国内では、4,000人以上の患者さんにこの薬が使用され、重い副作用は報告されていません。